最近読んで良かった本「哲学シンキング」

仕事や生活の中で、何か不便なことや新たな目標を立てることってあると思います。
その時、その不便なことや目標を解決/達成したらもっと良い明日が待っていると思われます。でも、果たしてその不便さに対する解決は正しいのか、あるいは立てた目標の目指すところって本当に正しいのだっけと考えることはないでしょうか。

それで、最近そう言った「課題を発見すること」に対して参考になった本を紹介したいと思います。

この本はストーリー仕立てで課題発見の方法を説明していてとてもわかりやすかったです。

小学生の主人公が、おばあちゃんの和菓子屋さんに遊びに行くと、新しくできたスーパーにお客がとられてしまい売り上げが下がってしまった。悲しむおばあちゃんをみて主人公はなんとかそれを解決したいと悩むところから話が始まります。

哲学シンキングの詳細な内容は本を読んでいただいた方が良いと思いますが、要約すると以下になります。

  1. かたっぱしから問いを出す(問いを集める)
  2. 1.をグルーピングする
  3. 優先度付をする
  4. 議論を組み立てる
  5. 新しい洞察・視点の発見

読んでいてなるほど。となったのが一番初めの「問いを集める」と言うところをとても重要視していると言うことです。

例えば、「会員登録数を向上する」と言うテーマがあった場合、すぐに手法を考えがちです。でも、この哲学シンキングの方法を適用するとしたら、まずすることは「会員登録について問いを集める」ことです。

「会員登録について問い」とは具体的には、以下のような感じでしょうか。

  • 会員登録を行うと何が良いのか
  • 会員登録してくれる/してくれない人はどんな人なのか
  • どういう時会員登録をしようと思うのか

こんな感じで、会員登録数をアップすることとは直接結びつけず、一旦純粋に会員登録についての問いを考えてみるのです。

そしてそのあとは、上に書いた順でグルーピングしたりして問いに対する解答を書き出していきます。

この手法の何が良いのか

課題に対する視野が広くなるというのがこの哲学シンキングの良さです。

極端な話、始めにたてた課題がもしかしたら解決する必要のない課題である可能性もあります。

課題に対する解決策をすぐに探そうとするのではなく、一旦問いを集めることで理解を深め、最終的にいろいろな視点から課題を見つめ直し新しい洞察や視点を発見することができるのがこの手法の良さです。

複数人のグループワークはもちろん、仕事や生活の中で自分1人で何か考えをまとめなければいけない場面でも、視野が広がりより良いアイディアを出せます。

だんだん、考えるのが楽しくなってきますので、課題発見に悩んでる方もそうでない方も是非ご一読ください。