人気作家50人による小説・エッセイの連載 「Day to Day」が始まりました

Day to Day が始まりました

今日から文芸ニュースサイト「TREE」にて、人気作家50人による小説orエッセイの掲載が始まりました。

「Day to Day」 はじまります|TREE

prtimes.jp

第一回は辻村深月さんです。こちらから読めます。

連載企画 Day to Day|〈4月1日〉 辻村深月|TREE

1675文字なのですぐに読み終えることができると思います。

4月1日を読み終えて

辻村さんは「かがみの弧城」と「氷のクジラ」を以前読んで、めちゃくちゃ泣きました。透明感があって、寂しさと暖かさが同居する作品の雰囲気ががすごく好きです。

どの作家さんも1000文字程度とあったのですぐに読み終えられそうなのは予想してましたが、頭では分かっててもつい「続きはどこに置いてありますか!?」と思ってしまいます。好きな作家さんだからなのか、今後もこんな気持ちにはなるのだろうなと思いました。

逆になぜ1000文字なのか

と理由を考えてみました。

これは、新たな作家への窓口ではないだろうか。と思いました。

私は、中学生・高校生くらいまではとにかくハリー・ポッターに代表されるような海外児童書ファンタジーが好きで、当時、読む本の条件が「読み応えのある辞書サイズ」でその世界には「魔法」があって、「異界の地図」があればパーフェクトでした。

そんな中、ヤングアダルトと呼ばれるジャンルの棚が図書館に増えました。児童書棚と一般文芸書棚の間にです。

その本棚から私が初めて借りた本が森博嗣さんの「探偵伯爵と僕」でした。

日本人作家の本を読んで心の底から面白いと思ったのがこの作品でした。そして、森博嗣さんの作品をかたっぱしから借りて読みました。自分が知らない面白い世界がこんなところに広がっていたのかと嬉しくてたまりませんでした。「探偵伯爵と僕」は児童書から文芸書へ続く道の窓口となりました。


Day to Dayに参加されている作家さん全ての作品を読まれた方もおそらくいらっしゃると思います。ただ、少なくとも私はまだ作品を読んだことのない作家さんの方が多いです。この1000字程度という設定は、その作家さんを好きな人には、とても物足りない量です。ただ、その作家さんがどんな文章をどんな切り口で書いていくのかを理解するには十分な量だと思います。だから、この企画は1000文字の先にある名作につながる窓口なんだなと思いました。


余談:
父にこの企画をシェアしたら、最近図書館が閉まってしまって読む本がなくて困っていたらしく、すごく喜んでいました。タイムリーに辻村さんの作品にハマっていたようで今朝も読んでいるのかなと思いました。