ブルーピリオド
ブルーピリオドとは
毎年マンガ好きが集って一番面白い漫画を決めるマンガ大賞。
2020年のマンガ大賞を授賞した「ブルーピリオド」を読みました。
不良だけど、人当たりが良くて、周りに合わせてなんとなく学校生活を送っていた主人公が、美術の面白さに目覚め、東京藝大合格を目指し奮闘するマンガです。
絵を描くのが怖いなとしばらく思っていた
私は、高校3年間を美術科という絵を描くことから逃れられない環境にいたので、絵を描くことが怖いという主人公の感情が痛いほどわかった。なんかよくかけたかも?と思って講評会で全員の絵を並べると、「いや、自分が一番下手だ...」と変な汗を描くのだ。
ブルーピリオドを読み始めて自分自身と向き合い作品を作っていくことの辛さを思い出した。
それと同時に、絵を描くのって楽しいよなと再確認もした。
初めての素描で森先輩がぐっと集中して自分の世界に入るシーン、素描やるときの雰囲気って、そう、それ!それだよねとなってうなずいた。
主人公、矢口くんのすごいと思ったところ
矢口くんはとにかく人当たりが良くて、コミュ力お化けだ。悩んだときに人に素直に聞ける、相談できるのは才能だと思った。行き詰まった時に、学校の先生であったり、クラスメートであったり、予備校のライバルであったり、自分の悩んでることを相談できてそこから答えを見出して前に進む力が強いと思った。
人に自分の悩みを相談するのって、結構ハードルの高いことだと思っている。
だから、自分が矢口くんのようになるならば、もっと普段からコミュニケーションの量を増やしてハードルを下げておく必要があると思った。
矢口にとって縁は糸の形してた?
「『わたしの大事なもの』をテーマに描きなさい」という課題に対し、大切なもの=縁=糸と関連づけ、糸を題材にした絵を提出した主人公に対し、予備校講師の大葉さんがいったのがこのセリフ。
矢口にとって縁は糸の形してた?
縁=繋がり=糸と安直に出した答えに対して、本当にそうなのか?と問いかけた。
何かをうまくまとめなければいけない時、自分の意見や考えでなく、一般的によく纏まって見える解釈しやすい方向に流れてしまうことがある。私もそういうところ、あるなと思った。分かりやすいことは正義ではあるけれど、自分の意見を表現する場では他人の意見や世間一般の解釈をなぞっても意味がない。自分は本当にそう思っているのか立ち止まって熟考することが減っているなと思った。
余談
読んでて、他の作品にリンクするなと思ったところ
自分が描きたい絵を描けるようになるためには何より、技術が必要。 これ、最近何かで読んだなと思った。 「ハイキュー!!」だった。何かを本当に楽しむためには一定技術が必要。
- 作者:古舘 春一
- 発売日: 2012/06/04
- メディア: コミック
あと、最新7巻まで読みましたが、私はへそ曲がりな世田介くんが好きなので、これからも出番が増えそうで嬉しいです。