ID:INVADED

今回のテーマは、2020年の冬アニメで放映された「ID:INVADED イド:インヴェイデッド」です。

(アマプラでも見れます!)

どんなお話?

連続殺人犯を特定するための組織「蔵」を中心に話が進みます。
蔵では、犯人の殺意を感知する「ワクムスビ」と呼ばれる機械によって検知された殺意(思念粒子)を「イド」と呼ばれる空間に投影し、「ミズハノメ」と呼ばれる装置によって人を「イド」の中に送り込みます。「イド」に送られた人は一切の記憶を失い「カエルちゃん」という少女の死と出会うことで自分が名探偵であること、「カエルちゃん」の死の謎を解かねばならないことを思い出します。

このイドの中の世界は、犯人の無意識の世界を投影しているらしく、カエルちゃんの死の謎を解くことで犯人の居場所を掴む手掛かりになったりします。

この無意識の中に「ジョン・ウォーカー」と呼ばれる謎の人物が現れるため、連続殺人犯は「ジョン・ウォーカー」によって人為的に作られたのでは?という問いが捜査を進める中でだんだんと確信に変わっていきます。

どんなところがいい?

基本的には、すごくシリアスで重たい話が続きます。

1話目だけをみると、

  • 「イド」ってなんだ?
  • 鳴瓢(なりひさご)は蔵にとって仲間なの?捕虜なの?
  • ミズハノメに潜れる人の条件とは?
  • ジョン・ウォーカーって何者なの?

と疑問がたくさん湧いてきます。

話が進むにつれて、これらの謎が解かれつつ、新たな謎や疑問が湧いてきます。
謎が融解していく様子がすごくミステリー小説を読んでいる感覚に近かったなと思います。

印象に残った話は?

これ以降は、1話目以降のネタバレを含んでしまうので、Read moreにしておきます。
ここまでで、気になる!となった方は、ぜひ他の前情報なしに見ることをお勧めします。

10話で鳴瓢の悲しい過去の事件を回避した偽りのifの世界が壊れる瞬間が印象的でした。

ID:INVADEDで感動シーントップ3には必ず入るシーンではあると思いますが。。。

自分の人生をめちゃくちゃにしてしまった分岐点の前に戻り、人生をやり直す。その先にある、本当はあったはずの穏やかで幸せな日々に埋没して偽りの世界と現実の世界が入れ替わってしまう鳴瓢。

本堂町小春と出会うことで、ここが偽りの世界であると自覚するが、鳴瓢は家族を2回失うことになったのだなと思いました。

ただ、いつも死んだ魚のような目をしていた鳴瓢はこの2回目の家族の喪失によって初めて家族の死を乗り越えられたのかもしれないなと感じました。

この話はこの本堂町小春と鳴瓢の性格のバランスが良くて、本堂町の明るさが鳴瓢の重たい闇を吹っ飛ばすために存在しているのではとも思っています。


イドは正直、話が難しいところもあって、自分の中でまだ疑問が残っている部分もあります。

他にもいろいろ記事読んだり見直したりしていろんな角度からこの作品を見られたらいいなと思います。