読書感想:「三体」 当たり前が崩れていく
SF小説 三体
本屋さんで平積みされているのをみて、前からとても気になっていました。
5/17から読み始め、1〜2時間ずつちまちま読んで28日の昨日やっと最後までたどり着きました。(まだ第一部なんですが)
感想の前に、同じく「三体気になってる」「読み始めたけど挫折した/しそう」という方に、一点お伝えしたいことがあります。
第二部 三体 「7.三体 周の文王と長い夜」 までは読んでみてください。そこまで読んでいない方は、おそらく三体がどういう話なのかその片鱗に触れられていません。
この三体という小説で私が「うっ、苦しい」と思った要素が3つあります。
- 止めどなく流れてくる物理や科学の用語
- 中国の歴史的背景がわからないこと
- 中国人の人物名が馴染まないこと
第一部の冒頭からフルスロットルで上の3要素がぎっしり押し寄せてきます。
ですが、読み進めるとこう変化します。
- 物理や科学の用語は割と読み飛ばしても大丈夫(話の流れはわかる)
- 第二部になると一気に時間が現代になる
- 主要人物が分かってきてだんだん慣れてくる
私は途中まで、汪淼(ワン・ミャオ)のこと女性だと思って読んでいました。(ミャオなんて可愛い響き、きっと女性だ🥰え、妻と子供がるの? 🤯)
なので、読み進められなかった要素が同じだなぁ〜という方は是非大きな流れを追って三体がどういう物語なのかを知っていただければなと思います。
そしてここから先はネタバレ有無気にせず感想を書きます。
感想
三体世界の恒紀と乱紀の概念がすごく衝撃的でした。今平穏に過ごしているこの穏やかな世界が一瞬で灼熱になったり極寒になったりすることは考えにくいです。そういう現実ではありえない三体の世界をゲームの中で体験させようというのがまたユニークで面白かったです。
何か、普段と違うことが起こった時、自身に影響が大きければ、なぜその変化が起こったのかとか、代案を用意すべきなのか等々、たくさん考えると思います。でも、その変化に対する影響が小さければあまり気に留めないですよね。
時間は有限なので、間違った判断ではないけれど、もしかしたらその大小の判断によってもっと先にあるものを見落としているのではないかと思いました。
最近だと、この記事もハッとさせられました。
私もマネーフォワードユーザーなので、銀行連携が変わったよ!というお知らせ自体は見ていました。でも、自身の連携銀行は特に影響がなかったので、そこで興味がそれてしまいました。でも、この記事を読んで、興味を持つ持たないの意識レベルに差があったなと考えさせられました。
冒頭で、ああ書いたものの、三体は全体的に頭の良い人がなんか頭のいいこと書いてるなぁ。みたいな印象はあって、とても難しかったです。でも、話の展開がそれ以上に面白くてなんとか読めました。第二部、第三部の展開も気になるので、またKindle版が出たら順次読もうかなとは思っています。
最後に一つ。ソフォンを智子って書かれると「ともこ」って読んじゃいませんか。三体世界の言葉なら無理に漢字当てる必要なかったのでは?と思いました。